ライトな文章が書きたい！最近の悩みはもっぱらそれだ。書店員になり、おすすめの本を紹介するようになってから。自分の好きな本について、必要ならば本の内容と自分自身のことを紐づけながら文章を書く機会が増えた。そうして出来上がった自分の書いた文章を読んで思うのだ。面白くない！
誰がこんなものを読んで喜ぶのか、とまで言うと読んでくれた人に失礼かもしれないが、僕は自分の書いた文章が好きではない。僕がおすすめする本は、おすすめするからには面白い本である。だからこそ、どれだけ言葉を選んでも尽くしてもその面白さは伝わらない気がする。要は自信がない。自身がない。自分と本のことを絡めて書いても、それはそれで実際の自分とかけ離れてしまいそうで、もはや本を紹介するという趣旨を置き去りにして自分勝手なことを書いてしまいそうで嫌になる。今も若干なっている。あれこれ考えてしまってめんどくさい。適当に、もっと面白おかしく、自分が思っていることや感じたことを100％純粋に、ありのままに文章に起こせればいいのに。

そんな風にお困りのあなたに、この本がおすすめです！（ドンッ）

強引すぎる導入にひいてブラウザバックをしてしまった人も多いだろう。ご愛読いただきありがとうございました。だって、いつも最初の入りを考えるのが苦手なのだ。許してほしい。
今回紹介する本は、『めんどくさがりなきみのための文章教室』。タイトルからして最高だ。めんどくさがりな僕の為に書かれたような本ではないか。もう内容の紹介とかしなくていいですよね。読めばわかる！大事なのは踏み出す一歩！ファイト！

…とはいえ流石にとにかく読んでくれというのは、この本にも、作者のはやみねかおる先生にも、ここまで読んでくれた物好きな人たちにも些か誠意の欠ける話だろう。だから僕がこの本を読んで、一番印象に残ったことについてお話ししようと思う。それは別に気取った文章を書く必要はないということだ。伝えたいことを一番に書けばいい。だって、長々と文章を書くのはめんどくさいじゃないか。僕が伝えたいことはただ一つ。この本を読んで欲しい。あと、この本を書いている作者のはやみねかおる先生の作品はどれも人生が狂うほど面白いから読んで欲しい。
こんな風に、一つ書くと二つ三つと書きたいことが不思議と浮かんでくる。僕と同じようにめんどくさがりなあなたも、まずは読むこと、書くことだ。