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いつか読書をする人へ

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井上いつかがおすすめする本です。


啓文社スタッフ「井上いつか」による本のレビューです。井上いつかがお送りするコラム!
啓文社のスタッフであり、『本の虫』としても有名な「井上いつか」がオススメする本のコラムです。さて、今回はどんな本でしょう?

2023/04/14 更新

いつか読書をする人へ


井上いつかがおすすめする本です。


フィクション

街とその不確かな壁

著者:村上春樹

出版社:新潮社

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街とその不確かな壁

2023年4月13日。
そうです。村上春樹の新作の発売日です!!

春樹休暇を取っていたわたし。(うそです。たまたまお休みのシフトだった。やったー♪)
朝から職場に赴き本を購入。
黒い。
分厚い。
かっこいい!!

物語を読んで、その世界がありありと脳裏に浮かんでくる瞬間が好きです。
でも、村上春樹の物語の現れかたは、ほかの小説と違っている。
だいたいの物語は、わたしが主体でイメージを作り上げている気がします。何がどうなっているかはわからないけれど、ハンドルを握り操作できる乗り物のように。
車のように自由自在だったり、ヘリコプターのようにみたことのない風景を見せてもらえたり、気球のように思いもよらない場所へ流されたり、ジェットコースターのように予測不可能なアップダウンとスリルを味わったり。
作者の世界に乗せてもらって、すごかった‥とそれを降り帰ってゆく。
わたしの知らない世界に連れていってくれる。でも乗り込むのはわたし。発進させるのはわたしです。

しかし、村上春樹のは。

ほんの数ページでごぼごぼとわき上がってくる。
え、なになに?と思う間に、目に映るすべてのわたしの現実が変質していく。頭の中に埋められた一粒が爆発して増える、溢れる。イメージの暴力。わたしの考える以上の情報と質感が小説の世界を作り出してゆく。
その世界に行って、帰ってこられるのではない。
今わたしの立っている場所に、どっかーん!と増殖してくるような、落ちてくるような。

第一部、第二部、第三部と三つの章に分かれています。
わたし、こうやって三つに分かれている小説が大好きなんです!!『こころ』とか!いや他にも無限にありますね‥。

それにしても一冊で出るには分厚くって、いつものスタイル(右手で本を顔の前に掲げ左手は頬杖をついたり、ポテチ食べたりチョコ食べたりバナナたべたりコーヒー飲んだり肉まん食べたりビッグマック食べたりコーラ飲んだり)で読んでいたら‥手首が痛い!なんかやばい!!
あと読書中すごくお腹が減るので、そしてお腹が減ると視界が暗くなるので、いつも以上にひっきりなしに食べました!!焚き火の火を絶やさないように、絶え間なく薪をくべて胃もたれがすごいです。

内容を語るのは何度か読んでからにしたい‥☆
それにしても、読むだけでこんなに燃料を必要とする小説を村上春樹さんは書き上げていらっしゃるなんて!!
すごい、やばい‥。

『読書』の感想を書いたので、これも『読書感想文』と呼べますでしょうか。

読みたかったことが読めました。うれしい。



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