今月10日は鱒二忌の日でした。庶民視線のユーモアとペーソスが味わい深い福山市加茂町出身の文豪・井伏鱒二。
研究によると95年の生涯に残した小説・随筆や詩1,667編のうち約2割が故郷・広島県周辺を題材にした作品なのだそうです。
それら郷里に材をとる随筆を精選したオリジナル文庫が没後30年企画としてこの度発売され、福山エリア店中心によく売れています。
井伏が終生よせ続けた深い郷土愛と地域へのあたたかな眼差しがうかがえる１冊です。
当店で受付している「御書印」（≒御朱印の書店版）は井伏のイラストをあしらい、（著作権継承者の許諾のもと）井伏訳詩「勧酒」の著名な一節“ハナ二アラシノタトへモアルゾ「サヨナラ」ダケガ人生ダ“を「店の一言」に使わせていただいています。当店にお立ち寄りの際は本書はもちろん当店御書印にもぜひご注目を。
※御書印は書店ごとにデザインが異なります。上記のものはポートプラザ店のみ